2000年代次の100年に向けて

Sghrは2007年に75周年を迎えます。厳しい時代を経て、良いもの+伝えていくことの重要性を痛感し、次の100年に向けて様々な改革を行いました。ロゴのデザイン一新と、店舗の名称を「スガハラショップ」へと変え、「Sghr」というブランド名を前面に押し出していくこととなります。
フランスの見本市「メゾン・エ・オブジェ」への出展も大きな一歩となりました。1990年代当時若手だった職人の成熟により、完成度、工芸的要素から一歩進んだデザインが中心となり、今でも愛される多くの人気製品が誕生します。

Pickup Series

カスケード
色の重ね着を型の中で行うという、Sghr の代表作の一つであるデュオの技法を応用して誕生したのがこのカスケードです。技法は同じと言えど、デザインの印象はかなり異なり、より洗練されたプロダクトデザインとしての姿が現れています。また、斜めに入った色の角度を製品として揃えていくのには熟練した技術が必要です。
エアー
通常の製法だと口となる吹き口を塞ぎ、中心からずらした位置にガスバーナーで穴をあけるという、斬新な製法をしているのがエアーです。それによってシンプルながらも可愛らしいフォルムになっています。現在も活躍するベテラン職人が手がけた最初のデザインです。当時、とあるホテルの全室に置かれたことがあり、大変嬉しかったというエピソードがあります。
アクス
カタログではなかなか伝わらない絶妙に有機的な形をしているアクスは、その形状ゆえにとても持ちやすく使いやすいグラスです。楕円の形状は、通常のように回しながら吹くということができないため、ガラスの表面が荒れてしまう可能性があります。それを無くすためには技術が必要で、その時々で変わるガラスの状態を見極めるという経験値も欠かせません。

2000年代